2024年6月、事業責任者として大きな赤字を前にした僕が、まず自分に課した哲学は「③重要な指標を深く理解すること」でした。
僕は事業の全てのデータを眺め、たった一つの、しかし最も強力なレバーを見つけ出します。 それが「来店率」です。
ピントくん当時の来店率は平均64%だったんだよね。これを10ポイント上げるだけで、年間の利益が約977万円も改善する計算だったんだ!
まさに、その通りだ。僕は、哲学「①1つに集中すること」を決め、他の全てを一度捨て、この「来店率」というたった一つの指標に、全ての時間と思考を賭けることにしたんだ。
次に、哲学「②本質を改善すること」。なぜ、来店率は低いのか?
あかぎさん小手先のテクニックではなく、本質的な原因は何か?僕はこう仮説を立てたんだ。
「業務が非効率で、お客様一人ひとりに向き合う時間が絶対的に足りないことだ」と。
だからこそ、僕が目指したのは「業務効率化」と「来店率の改善」を両輪で回すことでした。
人間とAIの協業プロセス
まず僕がやったのは、高速でPDCAを回すための「検証基盤」の構築です。ここで早速、相棒のAIにこう指示しました。
「高速で仮説検証を回すためのスプレッドシートの仕組みを、GAS込みで構築して」
次に、仮説検証のプロセス。ここが、人間とAIの協業の真骨頂でした。
- 僕(人間)が担当したこと:
- 現場で得たお客様のリアルな肌感覚
- スタッフの声といった「定性情報」の収集
- AIが担当したこと:
- 顧客アンケートなどの膨大なデータ分析
- 「定量情報」の解析
こうして「人間の感覚」と「AIのデータ分析」を高速で紐づけ、精度の高い打ち手を連発していったのです。
わずか3ヶ月で得られた、2つの大きな成果
結果はすぐに出ました。このプロジェクトは、わずか3ヶ月で改善モデルが確立。
① 利益の改善
来店率は平均64%から73%へと安定的に向上し、
年間換算で約977万円の利益改善を達成しました。
② 業務効率化
同時に、Kintone連携などの自動化によって、月8時間以上の工数削減も実現できたのです。
これが、僕の逆襲の狼煙となる、最初の戦果でした。